Introduction
竹原市北部の田園風景の中で育つ「笑福蓮根」。その名前には、「笑う門には福来る」という願いが込められています。土と向き合い、人とつながりながら、蓮根の可能性を広げ続ける浅海さんの日々を訪ねました。


“笑顔と福”を届ける、竹原産のブランド蓮根
竹原市北部の仁賀や田万里エリアで、「笑う門には福来る」を由来に名付けた蓮根「笑福蓮根(しょうふくれんこん)」を育てる人がいます。栽培を手がけるのは浅海普大郎さん。20代の頃から、「いつか、子どもと一緒に働ける仕事をしたい」と考え、山口県岩国市で9年間農業に携わってきました。
その後、新たな農地との出会いをきっかけに、2021年に竹原で新規就農。現在は4品種の蓮根を育てながら、スーパーへの出荷だけでなく、広島市内の飲食店にも自ら足を運びながら、多くの人に竹原の「笑福蓮根」の魅力を届けています。




蓮根の先に描く、新しい農業のかたち
浅海さんが育てる4品種の中でも、「シロバナ種」は、やわらかな食感と甘みの強さが特徴です。美味しく食べてもらいたいという思いから、SNSでレシピを紹介したり、チップスやキムチなどの加工品づくりにも挑戦しています。一方で、蓮根の収穫は地道な作業の連続です。冬の冷たい水の中で、水圧を使いながら泥の中を手探りで進み、傷をつけないよう慎重に掘り出していきます。見えない場所で手間を重ねて育てられる「笑福蓮根」。その一つひとつに、浅海さんの丁寧な仕事ぶりが表れています。




浅海さんが育てているのは蓮根だけではありません。「農家でも、きちんと仕事として成り立つことを知ってほしい」。そんな思いから、栽培方法や経験を伝える活動にも力を入れています。農業を学んだ岩国市では、「岩国蓮根」が地域のブランドとして親しまれています。そうした経験から、「蓮根にはまだまだ可能性がある」と感じているそう。三重や鹿児島、北海道など各地を訪れ、蓮根栽培に挑戦する人を応援しながら、それぞれの土地で新たな価値が生まれるきっかけづくりにも力を注いでいます。
蓮根を育てることは、人や地域の未来を育てることにもつながっているのかもしれません

